韓非子

》 旧ブログ記事(2010年以前)

今日は少し、韓非子について書こうと思います。
東洋哲学好きなのですよ、私。ニヤリ☆

なんか”国の秩序”が乱れているなぁ~・・・・と思いまして。
政(まつり)ごとを行うものとしての自覚たりないっすよね・・・・
行政の重さを感じていないんでしょうね・・・

行政内部に潜入してみると、びっくりすることだらけです。
内部告発みたいなの好きじゃないので、遠まわしに苦言の代わりに韓非子の思想を紹介させていただきます。

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韓非子
(紀元前280?~233)
韓の国の公子として生まれ、荀子に学び、法家思想を構築。
諸葛孔明は韓非子を崇拝し、その思想を実践したひとり。

人間は何によって行動するのか?

韓非子は徹底的に儒教思想にあたる仁、徳、義といった概念を否定し、社会の秩序を保つのは仁や義などといった曖昧なものではなく、客観的な基準が必要で、それが「法」であるとして重要性を説いた。
そのためには2つのことが重要で、1つは「刑罰」。法を犯すことを予防することを目的とする。
もう1つは「術」。臣下の心を悪ととらえそれを操縦する術を身につけるべし。

孔子を代表とする儒教的な考えでいくと、「政を為すには徳を以ってす」。
礼を重んずれば社会秩序は保たれる。徳の心で政治にあたれば、必ず人はついてくる。
むやみに刑罰を与えるのではなく、礼によって社会秩序を確たるものとしようとしている思想なのですが、韓非子は逆で対照的です。面白いですね~♪

現代社会においても「徳を以って・・・・・」は現実的には理想論でしょうね。
政治を離れて、家庭内でとかでしたら可能かもしれないし、実現してもらいたいところですが。

徳によって民を感化し強制手段をとらない(人治)。
威勢で治め何事にも強制手段を採る(法治)。
・・・・両者は矛盾した考えで、両立はしえない。

恩賞は手厚く、刑罰は重く・・・
賞罰の適切な運用を徹底すれば人々を効果的に指導できる。

情けがすぎると寛大になり、法律は成り立ちにくくなる。
刑罰がきちんと行われないと禁令は及ばなくなる。

法律の大事な点は平等にある。
相手によって使い分けることなく、すべて法に照らして実行してこそ法律はきちんと行われるのである。

君主は法令上の賞罰を徹底するべき。
むやみに変更したり、言ったことを守らなかったりすれば、法律はきちんと実行されなくなる。

公私のけじめは、きちんとつけるべし。

国家の秩序は、客観的で平等な法律をよりどころとしている。
人為的な私情をまじえて執行してはならない。

法令を執行する時は、個人の好みで勝手に法を曲げたり変更するべからず。
そうしないと法はきちんと行われなくなる。

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現場の人間が勝手に法律の解釈を曲げるようなことをしたら、法の秩序は乱れて運用がルーズになり、国の信用も墜落していくことでしょう・・・

行政の窓口によって、言っていることが違う、対応が違う、知り合いはOKだったのに、なんで自分はダメなのだ・・・・?
よかれと思っての自己判断が、後々の不平・不満、不信感などのトラブルに発展することもある。

市場で魚や野菜を扱っているわけではなく、国家の「法律」を扱っているのです。
勝手に根拠無く、頼まれてもいないのにオマケしないように(汗)。。。

厳粛に法律というものを考えて、目先のことだけでなく、後々の影響力も考えて行動してもらいたいところです。

ビジネスをしている人なら・・・いや、そうでなくても「信用」の大事さはわかることだと思います。
一度信用を失うと、それをとりもどすのは大変なことです。

論語の中にも政治の要諦として、「政治が信頼を失ったら、もはや国は成り立たない」と。。。

論語の中で「仕えて優なれば学ぶ。学びて優なれば仕う」とあります。
(役人は余力があれば学問を続けるべき。学者は余力があれば公務につくべき。国への奉仕、社会への奉仕が君子の責務なのだ・・・)

この話、個人的に気に入ってまして、その影響か、とても「法律」に携わる仕事というのには勝手に思い入れがあります。
本当に法律に携わる仕事(特に政治家)って責任の重い仕事だと思うのです。

 

政治について不信感だらけ・・・・は、いつの世でも他の国でも一緒ですかね。。。。

あほやなぁ~

 

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(参考文献:講談社α文庫 孫子・韓非子の思想)

コメント

  1. SECRET: 0
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    おつかれさまでーす。

    私も、東洋哲学を勉強してみたいんですが、
    何かとっかかりやすい、よみやすい本って
    ありません?
    もちろん、表記参考文献も手にとってみよう
    と思いますが。
    歴史とか哲学とか、弱いんですけど、絶対に
    学んでおきたいんですよね。

  2. SECRET: 0
    PASS:
    みるたろーさんへ

    お疲れ様です~。
    東洋哲学、面白いっすよ~。はまりますよ~♪

    時間がないけど、簡単に さらっと東洋哲学全体を知りたいなら

    ・図解「東洋哲学」は図で考えるともっと面白い
     (青春出版社/白取春彦・監修)¥1000+税

    あたりは、いかがでしょう?

    講談社+α文庫のマンガ中国の思想シリーズも読みやすくて個人的にはお気に入り♪

    あ、そういえば いま私が読んでいる本、なかなか面白いのですよ。(株)船井総合研究所常務取締役の人が書いているコンサルタントになるためのノウハウ本。

    その中にですね、初級コンサルタントへの推薦図書が載っているので紹介まで。

    「私の履歴書」(日本経済新聞社)/「企業参謀」(大前研一)/「和の実学」(大和利春)/「成功のセオリー」「包みこみの発想」「経営五輪の書」「船井流即時業績向上法」「船井流経営101の法則(船井幸雄)/「風土」(和辻哲郎)/「坂の上の雲」(司馬遼太郎)/「自分をもっと深く掘れ」(新渡戸稲造)/「成功の実現」(中村天風)/「項羽と劉邦」(司馬遼太郎)/「般若心経」/「孔子」/「荘子」/「韓非子」/「ランチェスター」/「知的生産の技術」/「現代の経営」(ドラッガー)/「エクセレントカンパニー」/「戦争論」/「人を動かす」(カーネギー)/「豊かな社会」(ガルブレイス)

    結構、東洋哲学本が入ってますね。ニヤリ☆

  3. SECRET: 0
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    >韓非子

    私は悲惨な最期を遂げていますのであまり好きではありません。

    法家思想は現実主義ですが夢が無いような気がします。いかがでしょう?

  4. SECRET: 0
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    とっていわくさんへ

    私は結構、韓非子の思想も好きですよ~♪
    悲運の最期の人ですよね。。。
    一説によると彼は吃音者で弁舌が苦手だったため、もっぱら著述に託して自分の考えを伝えたとか。。。
    自分を理解してもらえずに理不尽な思いをしてきたなど、ちょっと共感する部分が多い人です。

    老子<孔子<韓非子・・・の思想の順番で人間の本能から離れて秩序を重んじ堅苦しくなっているような印象を私は持っています。

    個人的には老子の思想が理想郷なのですが、有道の世の中ならそれが通るかもしれませんが、現実的には人間社会において本能のままに生きる原始的な生活に戻ることは不可能でしょう。そうなると社会全体が共存するために秩序が必要になります。
    老子の思想からみたら、私の誤解を恐れずに書くと、孔子の思想の徳や礼、仁義といったことですら必要ないんですよね。

    矛盾しているけど、どれも間違ってない思想だと思います。
    家庭、会社など、その帰属している集団の規模や状況で、思想の使い分けが必要でしょうね。従業員が10人ぐらいまでの会社なら徳を重視するが、それ以上の規模になったら秩序を重視するとか。。。ストレス解消のため、時には本能のまま のんびりできる時間を確保するとか。。。

    時には現実主義の思想も必要なので、いろんな思想のよいところをバランスよく取り入れたいものです。。。

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