読書感想文:「影響力の武器」

》 旧ブログ記事(2010年以前)

今週末は・・・土曜日は創業塾第4回目。
簿記や資金繰りの話が中心でした。
ほんま、これから開業する人にとっては、とても大事な話ばかりで、今回も大変有意義な講義でした。
旦那君も、ようやくなんとなく簿記がわかったよ~と喜んでました。
社労士試験合格の喜びも一段落し、そろそろ次の行動に移ろうと開業準備セミナーなどを検討している人も多い頃だと思います。


社労士向け開業準備セミナーもいいですが、商工会議所のセミナーも利用価値大です。主催する商工会議所によって、アタリハズレがあるかもしれませんが、私が参加した商工会議所及び商工会連合会のセミナーは、どちらも充実していて参加してよかったと思えました。
しかも費用が非常に安い!!!!
丸一日のセミナーが5回で5千円ですから・・・
けっこう頻繁に商工会議所主催でセミナーが開催されているようなので、チェックされてみるのおすすめします。3号業務を視野に入れている人なら、中小企業診断士など経営コンサルタントの話を聞くというのは非常に有意義だと思います。それに、いろんな業種の方が参加しているので、そういった方と話す機会があるというのも視野が広がるきっかけになるかもしれません。
あまり秋田に帰郷してからは積極的に名刺交換など活動してないのですが、実はセミナーなんかは数多くの知り合いをつくるチャンスだったりする。
たまたま偶然の縁が、自分にとってその後、大きく影響することも珍しくないので、ほんまは出会いを大切にしたほうがよいのだろうけど・・・
出会いを活かすも見逃すも、自分の行動次第なんですよね・・・
まだ積極的に動ける体制になっていないというのも、自分が消極的な活動になっている原因かなぁ・・・
とにかく、社労士主催の社労士向けセミナーだけでなく、いろんなセミナーに参加してみるのも新しい発見があるように思います。
ただし、勉強会やセミナーに頻繁に参加していることだけで前に進んでいると錯覚して自己満足に陥らないように気をつけて(汗)。
何事もバランスが大事なり。
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さて、前置きが長くなりましたが、
以前、えがちゃんに紹介してもらって購入していた本、「影響力の武器」をようやく読み終わりました。
さすが、えがちゃん、書籍の選ぶセンスがいい(笑)。
定評のいい本だけあって、読みごたえがありました。
そういえば先日ブログに書いた雑誌プレジデントにも、「影響力の武器」から引用した記述があるページがありました。
読み終わっての感想・・・評価が高いのに納得の本でした。
自分が漠然と思っていたことと一致していた内容も多く、面白く読めました。
そして、「影響力」について、あらためて恐ろしさを感じました。
本当に怖いです。
影響力に無知なのは恐ろしいと感じると同時に、悪用されたら怖い、しかしこれを良い方向へ使うことができたなら・・・
この本に書いていることを応用して考えれたなら、いろんな問題が解決できると思います。
そして、相変わらず影響力に無知でいる限りは、悲劇はいつまでも続くことと思いました。
ほんま、これだけ文明が発達しているのに、「心」の仕組みなどに関心があるのはごく一部で、周知されてないですからね。。。
最近、学校のいじめ問題が話題になっていますよね?
一番最初に自殺が報道されてから、相次ぐように更なる自殺がありました。
なんで、たてつづけに?
奇妙な違和感をもってニュースを見てました。
慢性的に、これだけの頻度で自殺があるものなのか?
それとも、はじめの自殺と後の自殺は何か因果関係があるのか・・・?
その答えが、10年以上も前に出版された、この本の中にありました。
因果関係があったのです。
皮肉にも、TVなどマスコミが、具体的に大々的に自殺のことをニュースで取り上げるほど、類似の自殺をひきおこす。
それも特に感じやすく、人の真似をしがちな十代の若者が犠牲になりやすい・・・
これは、強力な影響力の原理の1つ、「社会的証明の原則」によるものらしいです。
「私達は他人が何を正しいと考えているかに基づいて物事が正しいかどうかを判断する・・・」
周囲の人の行動が自分がどのように振舞ったらよいか決める重要な手がかりとなる・・・
問題を抱えた人が他人の自殺の記事を読むと、そのうち何人かが、自分にとっても自殺が適切な行動なのだと決めてしまい、模倣して自殺する。
同じように問題を抱える人々がどのように行動したのかに基づいて自分のとるべき行動を決定してしまうのである。
「私達は自分に似た他者の行動に最も強く影響される」
もし今回の自殺が、学生とかでなく、サラリーマンの電車飛び込み自殺・・・とかを大々的にTVなどで報道していたとしたら、サラリーマンの電車飛び込み自殺が急増したことでしょう。。。。
そして、ニュース記事の公表後、3、4日が最も危険で、その後はまたしばらく減少するけど、およそ一週間後にもう1つのピークがやってきて、そして11日目までにこの効果は消失するとのことです。
なんとも後味の悪い、不気味な話です。。。。
悪用するのではなく、本当に心理学を有益な方向に利用したいものです。
いじめ問題自体の解決の糸口になりそうなヒントも載っていました。
教育に携わる人には、ぜひとも心理学を学んでもらいたいです。。。
ビジネスのヒントも多いです。特に販売や営業職の人に参考になる内容が非常に多かった。
教育や販売、営業の仕事をしていない人にも、余裕があったら読んでもらいたいなか?
(けっこう分厚いし、値段も高めの本なので、あまり気軽に読むには厳しいかも。。。)
例えば「権威」についての影響力の話。
もし有益な情報が最初に優位の個体に伝えられなければ、集団内に速やかに伝播することはない・・・・
サル山での話。
群れの周辺にいる若い固体・・・すなわち地位の低いサルに、いままで与えていなかったおいしい食べ物を与え、新しい食べ物に対する好みをつくった。
新しい食べ物を食べることは、少しづつ高地位者へ広まっていったけど、1年半後の普及率は51%で、いまだリーダー達は新しい食べ物を食べず。
逆にリーダーが先に実践者となった場合は・・・
なんと4時間もしないうちに群れ全体に広がった。。。。
これを人間社会の会社組織に置き換えると、よくありがちな話ですね(笑)。
トップダウンは伝達スピードが速いけど、ボトムアップは、意見をくみ上げ、そして周知化する仕組みをうまく考えなくては、上から、ただ「意見をだせ!知恵をだせ~!」で、終わってしまいますな。
せいぜい、上司からうるさく言われた時に、仕方なしに一時的に意見を出すぐらいで終わるでしょう。はははは。
そして、せっかく若い人やパート社員などから出されたよい意見も、一部のみの周知で終わってしまうことでしょう。
下から意見を引き出すときは、仕組みづくりが大事かと思います。
まだまだ書きたいところですが、このへんで。
心理学・・・・恐るべし!!!
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「影響力の武器」
なぜ、人は動かされるのか
著)ロバート・B・チャルディーニ
出版)誠信書房
¥3300+税
※本日のブログ、一部書籍より引用あり。

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