名言・格言:「人間は粒子の中の粒子」

哲学思想
本日の格言「バランスが大切」

一生懸命がんばるのは美徳ではある。
だが、度を越すと人間らしさが失われ、心楽しむことができなくなる。

さっぱりして無欲なのは立派である。
だが、枯れすぎては生きている意味がない。

中庸の道を守ることである。
何事もバランスを保つようにしていれば、人生の楽しみはつきることがないのである。

「人間は粒子の中の粒子」

山河も大地も宇宙の微細な粒子にすぎない。
まして人間は粒子の中の粒子だ。

人間の肉体もわずか数十年の生命、やがて泡のごとく消えてしまう。
まして名声や財産といったものとなると言うまでもない。

この深遠な道理は、よほどの知恵を働かさなければ、会得できない。

すべては幻。泡くずのようなもののためにあくせくするとは。もっと気楽に生きるべきでなかろうか。
人の一生はつかの間だ。つまらぬ競争などに時間を費やさないで、人生のすばらしさを味わうのがよかろう。

(講談社 菜根譚 世説新語の思想 より引用)

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