おれおれ詐欺ではありません、念のため。
父からである。
「調べてもらいたい会社あるんだけど、いまからFAX送るー。」
はいよ、わかった。
なぜか父も母も、ネットで調べてもらいたいことがあると、近くに住んでいる兄でなく、わざわざ遠方の私に頼んでくる。兄のほうが、元ソフトウェア関連の仕事をしていてパソコン得意なのですが。
FAX、送られてくる。どれどれ。
おいっ・・・・。
「養殖ビジネス」の広告だよ・・・・・・・・・・。
元手10万円ぐらいで飼育マニュアル付きでスタートし、
簡単に月数十万円の儲けが可能だって?
お、父からまた電話。
「届いたかー?販売するルートは、いくつか見通しあるからよぉ。」
・・・・・・・・・。
またおかしなものに興味もっちゃって。
そういえば前に実家に帰省したときにも、儲けのカラクリって本のなかの養殖ビジネスに父が興味しめしてるふうだったのを思い出す。
おい、父、うさんくさいものは大抵、販売元の大元ばっかりが儲けれるようになってるものなのよ。カモになってどうする?
うさんくさいものの裏の裏を読み、自分がうさんくさい商売の元締めになろうっていうんだったらよいですが。(法に触れない範囲でね♪)
なんとか父に、「やめとけ」と分かってもらわなくては!!!
口でいったところで説得できない。具体的資料を集めるべし!
かくして、私の実家へのバイオ○ロギ侵略阻止作戦が始まった。
既に私の頭の中では、大量のコオロギが、わさわさヒッチコックの映画みたいにうごめいている。あ、1匹飛び跳ねた!
うぎゃぁー、いやー、気持ち悪い!!!(私は虫嫌い)
絶対に絶対に阻止せねば。実家の平和を守るため(?)、私の任務である。
このような場合の対処には、広告なんかのおとり体験談(成功談)じゃなく、生の実体験談を探し出し、見せてあげれば納得してくれるだろう。
これだけ広告だしているのなら、ネット社会を調査すれば、被害者を探し出すこと可能じゃないだろうか?
2chをはじめ、いろいろなサイトで情報を捜し求める。
そして調査終了。
父の野望を阻止するに十分な材料が見つかった。
ハエが発生しやすい、腐る、共食い、寒いと死にやすい(東北なので環境不適?)、コオロギを数える単位が「匹」ではなく「キロ」になる(つまり大量に繁殖させる、そのことを理解しているか?)などなど・・・・結論、「素人にはかなり難しい!」。
調査途中、コオロギではないが、カエルの養殖ビジネスに手を出し、哀愁漂う結果になった人の体験談も見つける。ゲコゲコ。
これも印刷しておいてあげよう。
かくして、リアルな体験報告書をまとめ、実家にFAX送信!
目を覚ましてくれ!
その後、養殖ビジネスの話題はない。
実家でコオロギやカエルを飼い始めたという噂が聞こえてこないので、私の任務は成功したと思われる。
ちなみに父は昔、風情が好きな母が購入してきた鈴虫が脱走した際、玄関に潜伏していたの、知らずにゴキブリと間違えて退治してしまった事がある。
力いっぱい、靴の裏で・・・・。
「ゴキブリいた!退治したぞ!」
その鈴虫は、その日に我が家にやってきたばかりだった・・・。
雪国のゴキブリは、関東と違い小さい。
ずっと、おもちゃのゴキブリは、誇張しておおげさに大きく作ってるのだと思っていました、私。
なので、関東にきて、はじめてヤツと遭遇したときは、かなりビビりました。
カブト虫のメス。
いまの賃貸マンションに越してからは遭遇したことありませんが、前に住んでた貸家で遭遇するたび、恐ろしくてヤツの名前すらとなえたくなく(現実逃避)、上記のように私は呼んでいました。
なぜか旦那がいないときに限って出没しやがりました。
懐かしい思い出です・・・。