読書感想:『「一生食べていける力」がつく大前家の子育て』を読みました①

》親の読書

昨日読んだ本が面白かった。
さらっと2時間ぐらいで読める。

大前さんの息子2人は、中学校の途中で学校へ行かなくなってしまったり、大学中退したり、世間の多くの親が子供に期待するような順風満帆な学歴エリートには育たなかったようである。

教育に関する価値観は人それぞれなので、大前さんの教育方針に共感できない人もいるだろう。
しかし、正月、義実家に行って、義母と教育の話になり、義母が息子が大きくなったら◯高校か◯高校へ入れたらいいねと言うのを、え、普通高校ですか···、まぁどこでもいいのですけど。落ちたら落ちたで、今は通信高校とかあるから、そういうのもいいですね、高校行かず海外の学校へ行くのもいいかも~と言ったら、ひどい親だと言われた私には共感する内容が多かった。
何のためにやるか分からない勉強は義務教育までで十分でないか。
私と旦那は高専卒であるが、普通高校に入って、あと3年、社会に出てから役に立つか分からない勉強を続けるなんて、耐えられるか分からなかった。
更に日本の大学の文系の教育の質にも不信感をもっている。
何のために大学へ行くのか?
教えるほうもマンネリ化して、つまらない授業をしているのも問題だろう。
文系に関しては、本当に学びたいなら、独学や通信制でも良くない?
放送大学を受講していたことがあるが、授業の質が良かった。
かつて地元の国立大に紛れ込んで授業を聞いたとき、あまりに質の悪い授業で衝撃を受け、こんな先生でも先生をできる日本の学校事情に失望した経験も影響している。
更に意欲をもって専門性を高めたいとなったら、大学に入り直しや編入したらいい。回り道したらいい。
ただ漠然と文系コースを行くのはお金と時間の無駄でない?と、私は偏見をもっている。

話が脱線しました。

大前さんの息子はともに十代で、世間で言われている安定したレールから見事にドロップアウト。

そもそも大前さんも、現在の日本の教育をよく思っていない。

学校が期待できないから、家庭での教育を大事にしてきた。

学校の成績が優秀な子ほど、将来が心配。
彼らは自分のことを優秀だと勘違いしてるので、その分、社会に出てから強烈なカウンターパンチを浴びせられる確率が高くなり、しかも「生存力」が弱いため、一度ダウンしたら二度と立ち上がれない。

子供の自立心とマネー感覚を磨くため、小遣い、お年玉はやらない。
家の窓拭きなど、仕事をしたら対価を払う。
家庭内で投資の運用益を競う。余裕資金があったら、家族1人1人に10万円づつ配分し、1年間の運用益を競う。

「自分、家庭、会社、国家·社会」の4つの責任を小さい頃から厳しく叩き込む。

勉強するぐらいならテレビゲームをやれ。

親の最も大切な役割は、子供に「生きていく自信」を与えること。

大前さんの息子談。
「大前家の子育ては、大器晩成型というか、大人になったり社会で働くようになったりしてはじめて、ありがたかったなぁ、と分かることがけっこう多い」

「あれをするな、これはいけない」と枠に押し込め、そこからはみ出さないように躾ることが教育だと思っていませんか。
大前さんに言わせれば、それは調教であって、自分で考える力を持たせる教育とは違う。
ところが子供は昼間学校でずっとそういう調教を受けさせられる。その上、家に帰ってからも親から同じようにされたら、調教された犬のようにならないほうがおかしい。

以上、こんな感じのことが書かれていました。

調教された犬····

飼い主がずっといないと困る自立できないペット····

どんな大人になって欲しいか考えたら、せめて家庭での教育だけでも、考えていかなくては。

質の悪い宿題に貴重な時間をとられて、生きていくためのスキルが磨かれる時間が奪われるのは困るのである。

秋田県もそろそろ、教育のゴールをテストの点数や進学実績とする、調教された犬を育てる教育を見直して、目先でなく、大器晩成する子供を育てる教育にシフトして欲しいと願うのでした···

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