愚痴

》 旧ブログ記事(2010年以前)

雇用情勢が悪化している。
大量に非正規従業員が切られる。
自分の選択してきた積み重ねの結果が、現在の自分の状況につながっているとはいえ、そのような働き方を選んできた結果の、自己責任と切り捨てれる問題ではないと思う。


自分も就職氷河期以降の就職で、就職には苦労したのでね。
年齢を考えれば、自分、職歴が多いのであるが、正社員になりたくてもなれなくて派遣社員としてしか、やりたい仕事に就けなかったことも要因である。
自分が一番初めに派遣社員になったときには、実務経験がなくては登録すらさせてもらえなく、その代わりに紹介される仕事の時給も高いものが多かったように記憶している。
途中から、誰でも登録できるようになり、派遣期間の上限も3年になり、随分と規制緩和された。
派遣という選択でしか、やりたい仕事につけない。だけど派遣社員を同じ職場で上限の3年間めいいっぱいやったら、他の仕事を探す気力がなくなっているかもしれないし、年齢的にも、どんどんと正社員の求人応募に不利になってしまう。
転職活動は、けっこうエネルギーがいる。
転職活動をする気力のエネルギーがあるうちに、派遣の契約更新を断り、転職活動を繰り返した。
企業の都合で、だいたい長期で働いて欲しいとの派遣条件にもかかわらず、2~3ヶ月の契約期間の契約更新スタイルが常だった。
仕事のブランクがあくのは、それはそれで転職活動においてマイナスイメージをもたれるので、つなぎで派遣社員をやりながらも、気持ちは正社員になりたかった。
幸い、自分のスキルで派遣社員でなら、すぐに仕事が見つかった。
自分で言うなという感じだが(苦笑)、けっこう、どこの職場でも派遣先にて好評価してもらっていたように思う。
自分より仕事が出来ない正社員も多々、目についた。
評価してもらえたところで、自分はそこの正社員ではないので、教育や福利厚生にお金をかけてもらえない。給与も、そこの同年代同学歴の社員よりも、何割も収入は落ちる。
正社員が会社の費用で研修などいかせてもらえスキルアップしていくのを眺めながら、自己投資して自己啓発に励むしかなかった。
私のことを評価してくれて、なんとか私の望みがかなうよう協力してあげたいといってくれる派遣先の上司などもいたのであるが、大企業ゆえに組織の壁が厚くて、簡単にはいかなく申し訳ないと謝られたこともあった。
就職氷河期以降しばらく、技術系の女性の仕事は正社員の求人が急激に控えられて、どんどん派遣社員に切り替えていく大企業が多かった背景がある。
なかなかホワイトカラー系の職種と違って、技術系の仕事は、その業界特有でしか通用しないスキルが多く汎用性がなく、潰しがきかない。
そして自分は化学系技術職の仕事にこだわるのをやめて、見切りをつけた。
そしてどうせなら、会社に依存しないでも生きていける方向を模索したいと思うようになった。
そして現在に至る。
世の中、理不尽なことは多い。
自分も、不満並べたところで現状がよくなるわけでもないから、おおっぴらに言わないだけで、理不尽に感じることを多々思いながら生きてきた。
自分は幸い、30歳になる前に、見切りをつけ、自分の人生の方向性を変えることができた。まだ本当に、その決断が吉となるか凶となるかは不明であるが、今時点ではラッキーだったのではと思う。
でもやっぱり、大企業が、自分の会社の利益のためだけに、非正規従業員に、そのしわ寄せを押し付けているのを許している政治に対しては不信感を持ち続けている。
大量に、契約期間の途中にて、大企業から派遣社員などが契約を打ち切られている。
今年も もうすぐ終わろうとしている年末に、あまりの仕打ちである。
明日の暮らしがどうなるかわからない労働者もいる一方で、同じ職場で働いていた大企業の正社員は12月になり、賞与の支給は受けていることであろう。
(自分の勉強不足により、トヨタやソニー、その他多数の派遣社員を切り捨てた会社の正社員が賞与の支払いゼロであったなら、文句言って、ごめんなさい)
おかしいやろ?
ボーナス返上したら?
その賞与分、解雇する非正規従業員に渡したらどうだろうかと思う。
工場にて一緒に働いてきた仲間であれば、正社員であろうがパートであろうが派遣社員であろうが、なんでそこまで格差を生じさせる正当性があるのだろうか。
弱者を救済できなくて、なにが政治家なのだろうかと思う。
多くの大企業が、中小零細企業や非正規従業員にしわ寄せを押し付けることによって、ここ近年は過去最高経常利益などを計上してきた。
その恩恵を、その会社の経営者および正社員だけは受けてきている。
景気が悪くなってきたいま、役員や管理職だけでなく、一般の社員も賞与返上など、痛みが平等であれば何も言わないのであるが、まず弱者に痛みを押し付けるというやり方が気に食わない。
路頭に迷う人が1人でも少なくてすむよう、祈るだけである。

コメント

  1. 私も就職氷河期に大学卒業し、運良く??正社員にはなれました。
    しかし、後輩達はかなり悪戦苦闘したみたいでした。
    先日、TVで派遣きりのドキュメント見ました。もう、ホームレスも出ているようです。
    こんな日本の雇用で果たしていいのでしょうか?
    正社員と同じように働いているのに景気の影響で路頭に迷うなんて・・・・
    私は、正社員や役員のボーナス停止、賃金・役員報酬減額し、その原資で雇用を増やし、仕事は出来るものに関してはワークシェアすべきと思います。
    今回の経済悪化は非正規だけ苦しむのではなく、全労働者と全経営者で痛みを分けるべきだと思います。

  2. 雪のぽんたさんへ
    TVのニュースとか見ていると切なくなりますよね・・・
    企業が競争原理により利潤を追求して、時には非情に徹するのも理解できます。
    だからこそ、政治が世の中の歪みを補正する対策を打ち出さなければならなかったのに、いままで放置してきた・・・
    派遣の規制緩和など、政策に問題あったと自分は思っている。
    企業にとって有利なシステムができれば利用するのは当然で、制度をつくる側に責任の重さがあると私は考えています。
    退職金もない、年金もない、いざというときの生活保障もない・・・そんな若者の増加を放置していれば、社会問題として将来にどのような支障がでるかは容易に想像できると思うのに・・・
    >私は、正社員や役員のボーナス停止、賃金・役員報酬減額し、その原資で雇用を増やし、仕事は出来るものに関してはワークシェアすべきと思います。
    >今回の経済悪化は非正規だけ苦しむのではなく、全労働者と全経営者で痛みを分けるべきだと思います。
    同感です。

タイトルとURLをコピーしました