ビジュアル マネジメントの基本

》*コラム/経営・書籍 編*

日経文庫「ビジュアル マネジメントの基本」著・高梨智弘
結構、面白く読めました。
いくつか、特に参考になったり、思うところあった内容について。
☆SL理論
人を活かす人事を行うために必要で効果的なリーダーシップのスタイルは従業員の成熟度に依存することに。 
従業員の成熟度が低いと、有効なリーダーシップスタイルは指示的、
普通だと、説得的または参加的、
高いと委任的・・・なスタイルが有効。
なるほど・・・。
昔、社内規程を作成したはよいけど、うまく運用できなかった苦い経験がありますが、成熟度が非常に低いところに参加的なものを提案してしまったためもあるのかなぁ・・・・。
企業が成長するためには人も成長する必要があると思う。
いかに短期間で成熟度を普通以上の人材に育てるか・・・
中小企業は人育て業・・って書いていた本があったっけかな?
優秀な人材が入ってくれたら儲けもんぐらいに考えて、できの悪い人間が入ってきて当たり前と思ったほうがよい。それをいかに育てて・・・
詳細の説明は省略しますが、いろいろと思うところがある内容でした。
☆生産性向上のカギはホワイトカラーにある。
会社全体の生産性向上は、直接(製造)部門と間接部門の生産性の総和。
日本の製造部門の生産性は世界一といわれているけど・・・
間接部門の生産性向上はこれからの課題。
前にも書いたことあったかもしれませんが、自分もちょっと感じていました。
以前読んだ本、何冊かにも同様のことが書かれていたなぁ・・・
製造現場に比べて、合理化が遅れて無駄の多い職場が多いような気がする・・・
この本にも、生産工程で導入しているQCの考え方をオフィス業務に導入し、あらゆる場面での効率化を徹底することが必要です・・・と書かれています。
業務の流れを見直して無駄な事務処理をしていないか、標準化できるものはないか、情報の共有化がされていなく同じような文書を別な人がはじめから作成するといった無駄な時間をつくっていないか・・・などなど、ホワイトカラー系でも合理化するために様々な視点が考えられると思う。
合理化により浮いた時間で新しいことを考えたり実行することにつかってもらえれば、会社の成長にもつながる。
社員1人1人がコスト意識をもっているのって重要だと思う。
例えば1人当たり年間1000円、無駄に文具をもってくのを改めさせたら、1000人いる会社だったら、それだけで100万円のコスト削減。
・・・いやね、以前ちょっとだけいたことのある金融系会社の文具の管理に疑問を感じてたのでね。
コピー用紙なども同様。
ちりも積もれば山となる・・・ということわざをあなどってはいけない。
ファイリングシステムの工夫や、情報の共有化などで従来かかっていた時間を減らすことができたとしてもコスト削減につながる。
業務の流れを見直して従来より1時間、処理の時間効率を上げれたとして、これが週1回ある仕事だったとして時間単価2000円の人だったとしたら年間***万円のコスト削減・・・
このような提案を、改善提案制度をつくり、改善提案として出してもらえばよいのですよね、事務部門でも。
目標管理制度も導入し、年初の目標として職場や業務の改善として目標にいれていただければ、尚よろし。
昔いた製造業の職場で、よくコスト削減の改善提案出してましたよ・・・
(例えば、品質管理の試験頻度の見直しで、試験頻度を減らすにあたりデータをとって解析して裏付けをとり報告書にまとめ承認してもらい、それとは別に改善提案書に人件費などより、その実施により年間***円のコスト削減になるからして・・・って感じに。)
ホワイトカラー系の職場でも、やっているところはやっているでしょうね。
・・・行政は最悪かも。。。。
☆学習する組織を成功させるための5つのコンセプトの1つがシステム思考。
本当に問題を解決するためには、その問題の構造に目を向け隠れた理由を見つけ出し、その構造自体を変化させないとならない。
☆継続的に学習を続ける組織
学習する組織の5つの実践的コンセプト
1.ビジョンの共有
2.チーム学習
3.先入観や思い込みの排除
4.システム思考
5.自己実現
従来の組織で従来の経営手法を実行しているだけでは、厳しく変化する新しい経営環境に対応は難しく、企業競争に勝てない。
企業競争に生き残るためには、継続的な改善や改革が必須。
この継続的改善や改革を行うための基盤が、学習する組織。
——
いろいろな本を読んでみて、しみじみと「人」は大事だと思った。
活かすも殺すも・・・・
人事戦略は大変重要ですね。
             記・2006.6.25

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