鳥の目、虫の目

》 旧ブログ記事(2010年以前)

また週末に数冊、読み終わる。
・コンサルタントの「質問力」/著・野口 吉昭 PHPビジネス新書
面白かったかといえば微妙。でも参考になるところや共感するところは多々あった。
共感した部分を引用。
~現場担当者は点から面へ質問を展開、トップは面から点に落とし込む~
~鳥の目と虫の目については、一般に現場に近い場所で働いている人ほど、虫の目でモノを見る傾向があり、トップマネジメントの立場にいる人ほど、鳥の目で物事を考える傾向がある・・・つまり組織のヒエラルキーを反映しているわけで、現場に近い人ほど虫の目、トップに近い人ほど鳥の目になるのは、まあ当たり前と言えば当たり前のことである~


~質問をするときには、まずは相手の目線を把握する必要がある。虫の目の人に対して鳥の目の質問をしても、豊かな答えが返ってくるわけがないからだ~
~抽象度の高い話し方をする人もいる。トップマネジメントに近い人ほど、こうした話し方をする人が多いのは、これまで述べきたとおりだ。抽象的な話し方をする人に対しては、今度は逆に具体論に落としていく必要がある。その抽象度の高さが本質をつかんだ高さなら問題ないが、本質からずれている場合は、もう一度土台から理論を再構築してく必要があるからだ~
<引用終わり>
トップが気をつけないといけないのは、マクロな視点になるのはよいのだけど、自分では本質を間違っていないと過信することでメクラになることですよね。
自分では虫の目も持っていると思っているかもしれないけど、現場では違うようなことを思っていることもある。
本質だと思っていたことが、いつの間にか本質からズレていたことに気がつかない・・・
いつの間にか自分の考えが本質からズレてしまわないよう、トップ自らが現場に足を運んだり、現場の声をヒアリングしたり、そういった手間を、偉くなっても惜しまないよう願ってしまう。
あと立場や年齢、性別で人を判断しないことですな。
現場で鳥の目より虫の目の視点が多く必要とされる仕事をしている人に、その仕事だけをみて鳥の目のない奴だと決め付けないように。
仕事によって、必要とされる視点が変わってくる。
その必要とされる視点に柔軟に自分を対応させているだけかもしれない。
いかんせん、上から物を見ている人は、己自身を過信しすぎないよう気をつけていただきたい。
たまには謙虚に虫の目の視点の人の話を聞き、自分の視点がメクラになってピントがずれたりしていないか、チェックしたほうがよいですよ。
たまに鳥の目をもった虫が現場にいても、この虫をうまく扱える親玉がいなければ、正当に評価してもらえない、認めてもらえないと、腐って組織の発展に非協力的な斜めに物事を見てしまうような虫になってしまったり、こんな会社(役所)、やってられるかと、飛び出してしまう危険性が。
ちょっと長くなりますが、上杉鷹山の書籍より引用。
~あり体に言って、お前たちは米沢本国の人間から、すべてレッテルを貼られた人間である。レッテルには問題児と書いてある。問題児に対する世の中の見方は、片寄ってはいるが、ある面で真実を言い当てていないとは言えない。そこで頼みがある。人の世の中は、何を言っているかを大切にすべきであって誰が言っているかは問題ではない、ということを十分私も知っている。しかし、人は悲しいものだ。必ずしも理屈どおりにはいかない。やはり、誰が言っているかによって、大きく左右される・・・~
<経営改革の祖 上杉鷹山の研究 危機を乗り切るリーダーの条件 著・童門 冬二 より>
何を言っているかではなく、誰が言っているかの自分の好みで、人材活用、人材登用の際に判断ミスを犯しているトップもいるのではないかな。
その結果、認められないことを嘆きながら貴重な人材が職場を去っているかもしれません。
かくゆう私も、人を見る目があるかといえば、怪しいですが(笑)
さて、このへんで。

コメント

  1. ブログ引越しました。
    http://pub.ne.jp/srponta/です。
    宜しくお願いします。

タイトルとURLをコピーしました